今年のマーマレード作りのためのセヴィルオレンジを注文しようと、いつもお世話になっているAbel&Coleのウェブサイトを見てみると、なんとベルガモットレモンが!!!
メールでもブログでも極力びっくりマークを使わないようにしている私がみっつもつけたくなるくらい興奮いたしました。数年前地元のヒップな八百屋さんで一度だけ見かけたことのあるレモン、私にとってはまぼろしのレモンがベルガモットなのです。
私の持っているマーマレード本にもベルガモットレモンのマーマレードのレシピが載っており、それがいかに手強い果物であるかを読み、武者ぶるいしていたのです。(まー大げさな)作ってやろうじゃないの、ベルガモットのマーマレード!って。ぶるっ。
しかし、届いてから切ってみると、あれ?到底食用にできないほど苦いって書いてあっけど、苦くないぞ。
結果から言うとAbel&Coleでベルガモットレモンとして売られていたこのレモンは紅茶のアールグレイに使われる類の本物のベルガモットではありませんでした。この丸っこい小さめのレモンは、正式には Marrakesh LimonetteとかCitron BeldiとかSweet Lemonとか色々な名前で呼ばれ、フランスではベルガモットの呼び名で売られていたりするそうです。
なるほど、写真で比べると全く違いますね。
しかしそうは言ってもこのレモン、なんと芳しいことか。花のような香りがしますし、汁と皮をサラダに使ってみたら存在感たっぷり。こんな美しいレモン、保存食にして1年中楽しみたい。
これまで作ってきたのはいつもシングルモルトウィスキー入りのセヴィルオレンジマーマレードでしたが、今年はこのレモンを一番の主役にしたいのでお酒はジン、お砂糖は、色を考慮して白砂糖にしようかと迷いましたが、やはり風味を優先したいのでいつもの無精製生砂糖。
おせっかいを承知で。お砂糖、コーヒー、紅茶、バナナはまずおいしいかどうかはもちろんのこと、フェアトレードか否か、さらに有機であれば言うことないという優先順位で選んでおります。この4つの食物は経済的に豊かでない国から来ている確率が高いと思うので、フェアトレードであるのはかなり重要じゃないかなと個人的に思います。
最初のは、レシピに頼らず作ろうとしてサラッサラッのマーマレードソースが出来てしまった。自分の力を過信するとこうなるといういいレッスンでした。チーン。
でも味はきゃーっと乙女声出したくなるほど美味でした。
あまりに美味しかったのでそのままソースとして保存しようかとも思ったのですが、13瓶も出来てしまったし。ううむと悩んだ末にブラムリーという調理用リンゴをジャムにして加えて煮詰め直しました。無事、ソースからマーマレードに昇華しました。
こちらは反省を生かして、レシピにほぼ忠実に作ったもの。拍子抜けするほどあっさり出来上がりました。でもやっぱり砂糖の量はレシピの分量より少し減らしました。どうも一般のレシピだと私には甘すぎるので。でも人にあげることを考慮して、苦味を残しつつ十分に甘さを感ぜられるほどの量は加えました。夫は義母にあげたいと、なんとも嬉しいことを言ってくれます。もちろんいいですとも。こんな美味しいレモン、我が家だけで食べるなんてもったいない。
ふと思い出してJamie Doesと言うレシピ本のモロッコのページに載っているレモンの塩漬けの写真を見てみると、思った通り、ジェイミー・オリバーが使っているのは独特のでべそが愛らしいこのマラケシュレモンでありました。初めて塩漬けレモンを仕込んだ時に、写真を見ながら小さいレモンだなーと思っていたんですよね。
もちろん大きな瓶に塩漬けしましたとも、マラケシュレモン。1ヶ月後が楽しみです。