Tuesday, 30 March 2010

チョコレートを選ぶ

今年もイースターが近づいてきました。
イースターエッグを買うか買わないかでちょっと考えています。

西アフリカ、ガーナで児童労働があっているのは有名な話で、私も聞いたことはありました。
カカオ農園では学校に行っているべきの年齢の幼い子供たちが働かされていると。
でも実際にチョコレートを買うときに考えたことはあまりなかったのです。
なぜならチョコレートを買う時、気にしていたのはカカオの原産国のことよりオーガニックかどうか、Fairtradeかどうかということのみだったから。
しかし先週BBCのドキュメンタリーで、世界中のカカオの60%を供給している西アフリカのガーナやコートジボワールのカカオ農場での児童労働の実態を知り、そんなに簡単にチョコレートを買い物籠に入れることができなくなりました。
彼らの中にはさらわれたり、親や親類に売られたり見捨てられたりしてカカオ農園に連れてこられた子供たちも多く、学校にも行かずに長時間macheteを使った、とても安全とはいえない仕事をさせられています。
なんともせつなかったのは、コートジボワールのカカオ農園に買い手と偽って潜入した記者が、そこで働く男性と彼の8歳の弟と11歳の息子にキットカットをあげた時の彼らの表情。
初めてそれを食べた男性は「とても甘い。こんなものを食べれれば働くエネルギーになるね」と言い、子供たちはその美しい目をきらきらさせて、胸をしめつけられるような笑顔でチョコレートを味わっていました。
彼らが初めて口にしたそのネスレ社の”Fairtrade ”Kit Katにはその8歳の子供が学校にも行かず、一銭ももらわずに収穫したカカオが使用されています。
CadburyやNestléがFairtrade商品を売り出したと聞いたときは、マーケティングのひとつでしかないだろうとは思いましたが、この番組で最も暗澹とさせられたのはDivineのようなethicalな会社でさえ、その商品の原料を作るカカオ農家の実態を把握しきれてはいなかったということです。
このドキュメンタリーの話をあるOxfamショップのマネージャーにしたら、彼女も同番組を見たそうで、Divineのチョコレートのカカオを供給しているCo-opのKuapa Kokkoの調査をしたのはOxfamなのだと言っていました。
つまりそれだけの組織をもってしても、西アフリカでのカカオ農場の児童労働を簡単に減らすことはできないということなのですね。そもそも、そんなに簡単に世界が変わればOxfamのような組織は存在する必要がないわけですから。

さて、イースターエッグ、どうする、茶助?
ガーナの子供たちが奴隷労働させられてできたチョコレートを、何食わぬ顔で自分の息子に与えることはできないって?
じゃあイースターエッグ買うのやめとくか。
でも子供の楽しみを奪うのもかわいそう?
そうだよねー。
じゃ、今年もまたOxfamでDivineのイースターエッグを買おう。
少なくともDivineに関してはまだ透明性があるし。
それにOxfamで買えばその利益はそういった貧しい国々のために使われるよ。

それが今の私達にできるベストな選択かな。

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