Monday, 3 June 2013

いつもとは違う側


ある日ふらりと散歩に出かけ、いつもの道の、だけどいつもとは違う側を歩いてみた時のこと。
大通りが見えてきたので右に曲がって上り坂を歩いてみるか、と決めた瞬間、曲がり角近くでふとジョージ・オーウェルのバイオグラフィーが目に入りました。

今までその存在に全然気がつかなかったけれど、そこは古本屋さん。絵や小さなスケッチブックなんかも売っています。

茶助がオーウェルが好きで伝記もいくつか読んでいたので、ついハタと足が止まってしまう。じぃぃぃと見つめた後、中に入ってみることに。ドアを開けると本がディスプレイされた窓辺のすぐ横に机があり、店主と思しき初老の男性が座っていました。食い入るように見つめる姿を中からしっかり見られていたのね。ちょっと面食らいつつもハローと言うとハローとにこやかに返してくれたので、なんだかホッとしてその小さなお店のすみからすみまでを眺めさせてもらいました。

ウィンドウに飾ってあるオーウェルの本を見せてもらうと「彼に関する本ならあと2冊あるよ。」とさらに手渡してくれましたが、それらにはなんとなく見覚えがある気がします。一瞬迷いましたがやはり最初に見つけたやつを買うことに。それからノンフィクションの棚でチェ・ゲバラの本も見つけてしまい、いつもなら硬貨しか持ち歩かないのに、その時にかぎって2冊合わせた値段£12ちょうどを持ち合わせていたので買ってしまいました。
茶助はチェに関するめぼしい本もけっこう読んでいたのでこれは両方ともギャンブルだなあと思ったけれど、たまには危険も冒さないとね、うん。(でももと来た道を家へと歩きながらアマゾンで評価を調べたりしましたです。両方とも高評価でホッと胸をなでおろす。)
結局、チェの伝記の方はやっぱり読んだことあったみたいです。でも図書館で借りて読んだから所有はしてないし、またいつか読みたいと思っていたんだ(ほんと?)と言うてくれましたし、バーナード・クリック著のオーウェルの伝記は未読だよと喜んでもらえました。よかった~。

たまたま見つけた古本屋さん。
小さいけれど清潔で何もかもがお行儀よく並べられているし、一見気難しそうに見えるご主人はとても感じがいいし、あのお店、また行こう。
いつもの道でも反対側を歩いてみると思わぬめっけものがありますね。

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