Wednesday, 6 August 2014

ウェスタンとフレンチクッキング

8月に入ったとたん肌寒くなってしまったので、どうやらもう夏は終わりなのかな?
と思ったのですが、いやいやまだ頑張ってます、北半球!(??)
屋内にいたり木陰を歩くのは涼しくていいのですが、一歩太陽のあたる場所に出ると、「暑っ。」
去年も確かそうだったと記憶してますが今年もずいぶん夏らしい夏でした。(あら過去形^^;)
気温が下がったせいなのか、落ち着いた日常に戻りつつあるからなのか、はたまたNetflixにもAmazon Instantにも観尽くしてしまい観たいものがないからか、自然と本に手が伸びます。

True Gritは1968年にジョン・ウェイン主演で、2010年にコーエン兄弟監督により映画化された19世紀終わりあたりのアメリカを舞台にした小説。映画(コーエン監督作の方)を先に観たので登場人物は俳優さんやコーエン兄弟が作り出したイメージと重なるかなあと思っていましたが、意外とそうではなく、私なりのマティ像が出来上がりつつあります。それもこれも読みやすくて軽い文体のおかげです。14歳のマティの目を通して物語が語られるため、親しみやすく、コミカル。彼女の驚嘆するような精神力や、その聡明でなおかつ頑固なものの見方がおもしろい。まだ最初の方をうろうろしていますが、最後までするりと読めそうです。舞台となった土地や時代の感触のようなもの、空気のようなもの、風景などをスッと頭に浮かべることができるのは、これまで観た数々の映画やテレビドラマのおかげかもしれません。そういえば、これは私が初めて活字で楽しむウェスタンです。なぜに私はこうもウェスタン(モダン・ウェスタン)が好きなのか?1930年代アメリカを舞台にした物語に目がないのか?なぜサザンゴシックに魅せられるのか?なぜに私が好きな音楽をたどるとブルースにたどり着くのか?時々不思議になります。密かにこれは全部、子供の頃に見たり読んだりした『大草原の小さな家』だとか『大きな森の小さな家』だとかに起因しているのではないかと思っています。

French Country Cookingはエリザベス・デイヴィッドの料理本です。イギリスではけっこう有名な女性で、20世紀半ばにイギリスの食に多大な影響を与え、地中海料理は彼女のおかげで普及したとかしないとか。なんとなく、私の憧れの女性でもあります。(美しくて大胆で男前なイメージ)彼女の本は現在も書店に行けば買えますが、こんなに古びた、写真もないペーパーバックなんてまさに私が求めていたもの!古本屋の棚に見つけた時は心が躍りました。

ところで、これらの他に時々開くのがお掃除の本。仏教のお坊さんが書いた本で、忙しくて日々忘れがちなことを思い出したい時、注意力が散漫な時、心を静めたい時に読みます。
仕事で一日中くるくる動き回ることが必要で、常にいくつかの作業を同時にこなすことが求められる昨今、なんだか一日の終わりに身体だけでなく、心まで疲れていたり。どうやら私の場合、心がすさんだり荒れたりする原因はマルチタスキングだったよう。
このお掃除の本を読んでいると、自分がいかに日常を雑に過ごしているかを痛感し、ひとつひとつの動作や仕事にしっかりと向き合い行うことがいかに気持ちの良いことかを実感するのです。歯磨きでさえ丁寧にやりたくなっちゃうんですから。
日本のアマゾンのマーケットプレイスで古本を買って母に転送してもらったのですが、これを売って下さった書店の方の丁寧な梱包、礼儀正しいメッセージにまた心を清められた思い。
マーケットプレイスでは商品についての詳細欄でよく「表紙に焼けが…」とか「わずかに折り目が…」とあるのですが、たいていの場合「焼け?折り目?しみ?ど、どこに???」と思ってしまうくらい新品同然。日本のクオリティコントロールの高さや顧客のニーズに答えようとする姿勢がこんなところからも伺えてしまいます。
たいていの場合、和書も英書も古本で満足です。私はまだまだKindleを買うことはなさそう。

まだ夏なのに気分は秋で、実はもう来年の手帳のことなんて考えている(来年はほぼ日手帳デビューしようかと!)8月のとある真夜中の日記でした。

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