バートン&デップにヴァンパイアと来たら、ぜひ劇場で見たいですからねっ。
18世紀に魔女の呪いでヴァンパイアにされ、生き埋めにされていたバーナバス・コリンズ。たまたま解放された彼が200年ぶりに見る地上の世界は1972年のアメリカ。
自動車を見れば魔物と思い込み、マクドナルドの黄色いMを見れば悪魔メフィストフェレスとつぶやき、言葉の使い方も違うから会話がかみ合わず、そこが笑いを誘うようになってます。
例えばテレビでカーペンターズが歌っているのを見れば勘違いし、
「何の魔術だ?!姿を現すがよい、ちっちゃい歌姫!」
とケーブルを引っこ抜いてしまう始末。(ここらへんはお約束って感じ)
そんな”奇行”を見ていたクロエ・グレース・モレッツ演じるキャロリンとバーナバスのちぐはぐな会話。
Carolyn: "Are you stoned or something?"
Barnabas: "They tried stoning me my dear. It did not work."
こういうのを聞くとつい、字幕をつけるとしたらなんてすればいいかな~と考えたくなってしまう。
あれこれ悩んで思いついたのが
キャロリン:クスリの幻覚症状?
バーナバス:毒は盛られたがな。クスリじゃ死なかった。
とか
キャロリン:ハイになってんの?
バーナバス: 火あぶりにはされたがな。灰(ハイ)にはならなかった。
とか。
蛇足ながらちょっと説明を加えますと、stoneには石の他に形容詞のstonedでお酒に酔う、麻薬でハイになる、または動詞として石を投げて死に到らしめるという意味がありまして、キャロリンの言っているのは明らかに 「ドラッグでハイになっているか何かなの?」 という意味。そして1700年代の人バーナバスはstoneのそんな使い方を知りませんから勘違いして 「彼らは私に石を投げて(なぶり)殺そうとしたんだよ。でも効果はなかったのさ。」 と答えています。”彼ら”とはもちろん、魔女によってバーナバスが人間ではないことを知らされた村の人々のことでしょう。(ちなみにStoning/石投げの刑などという非人道的な忌むべき刑は、この21世紀にいたってもイランで姦通の罪をおかした女性に科されているのです)
気になって日本版予告を見てみたら、こんなんなってました。二種類あります。
ははぁ。そうくるんだ。
何にせよ、字幕翻訳者さんには思いきりと斬新さと創造力が欠かせないのですねー。
4 comments:
こんばんは。
どっぷり読ませていただきました。
TB監督のスウィーニートッドが醸し出すダーク&コミカルな雰囲気がMARMITE的で好きなんですが、この映画も素直に面白そうですね。
アムステルダムでも観れそうなので、観に行く計画を立ててみます(^-^)
うまい!*梅*さんの訳、字幕より面白い!
英語でしか伝わらないギャグは、
翻訳者泣かせでしょうねー。
zingo de mopsjeさん、こんにちは。
私もTB監督のゴシックな雰囲気が好きです。
ダーク・シャドウは最初から最後までコメディで、お子さんの年齢にもよりますが家族で見ても大丈夫な感じでしたよ。たぶん。。。イギリスでは12Aでした。
noriko.stardustさん、こんにちは。
そうですか!?
ありがとうございます♪
字幕だと字数も制限があるらしいので翻訳者さんは悩むでしょうね~。それだけにうまい訳を思いついた時は喜びもひとしおでしょうね。
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