あるとき旅好きの友人夫婦に、今まで旅した中でヨーロッパではどこが一番よかった?とたずねたところ、ヴェネツィアという答えが返ってきました。なぜなのかとさらに聞くと、他のどんな場所とも違ったから、と。ヴェネツィアに行きたいと思ったことなどそれまで一度もなかった私には意外な答えで、へええ、そうなのか、そんなに素敵なのか、とやけに印象に残ったのでした。
それから2年近くが経ち、ある日本屋さんで見かけたタコの絵が表紙の本。見ると、ヴェネツィア料理(などなど)の本と書いてある。
POLPOという、装丁も写真もシックで美しいその本に一目惚れし、注文してから数週間後にようやく手元に届いた( ちょうどクリスマスの時期で売り切れ中だったのです)時には毎晩ベッドに持ち込んで寝る前に読みました。
ヴェネツィアに行きたいと本気で思い始めたのはそれからで、このbacari(単数bacaro)とやらをハシゴして地元の人たちに混じってccichettiとやらを食べまくるのだ!と夢はむくむく膨らみ、欲望はむらむら。食いしん坊なので、食べ物がからむとがぜんやる気が出るのです。体調を崩したり休暇が思うように取れなかったりで半年、さらに1年とのびのびになったけれど、念願かないました。
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リアルト橋 |
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ちょうどカーニバルの時期で、街は仮装した人々だらけでした |
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ワタシが真っ先に見つけたのに、おたおたとカメラを構えた時には他の観光客達がうじゃうじゃ取り囲んでいたためお目当てのゴメズとモーティシアが撮れない位置に追いやられてしまった(涙)
もちろんアダムスファミリーですよ、念のため |
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仮面を売るお店 |
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広場は紙吹雪でいっぱい |
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トラゲットと船頭さん |
我が家に帰って来た翌日、疲労からか寝不足からかついめまいがしてごろりと寝転がり、頭のぐるぐるがおさまるのを待っていました。気分がよくなってくるにつれ、ぼんやりと目をやっていた大きな窓いっぱいに広がる薄灰色の空に、旅の思い出があれこれあれこれと浮かんで、ああ、見かけるたびに食べずにはおれなかったヴェネツィア風揚げドーナツというか揚げシュークリームみたいなfrittelleというお菓子をもっともっと食べたかったなあ、またリアルト市場で新鮮な野菜や魚を買って料理したいなあ、今回まわれなかったbacariや美術館や教会にも次回は全部行きたいなあと、ヴェネツィアが恋しくて仕方がない始末。
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チケッティと呼ばれるタパスのような軽食 |
滞在中に食べた物、気に入ったバーカロやお店、観光客がさっぱりいないような界隈、教会や美術館やオペラのことなど、いつかたっぷり時間ができたら”つぶや記”たいです。まだまだ記憶が生々しくて、うまくまとめられないので。
私にしては写真もたくさん撮ったので、何枚かはプリントしてすっかりやめていた旅ノートを作ろうかな。そして次に訪れる時までに少しでもイタリア語を覚えたいです。日本では英語のみで乗り切る気まんまんの外国人に眉をひそめていたくせに、簡単な単語やフレーズさえも覚えていかなかったけしからん旅行者でした。言葉も旅の準備のひとつですしね。
※3月23日に訂正・編集しました。
2 comments:
ヴェネツィア、良いですね。
楽しそうだし、美味しそう(^^)
南欧といってもまだ寒いんですかね?
それでも太陽の明るさが心地良さそうです。
zingoさん、早速コメントを。
律儀だなあ、、、ありがとうございますm(_ _)m
ヴェネツィア楽しかったです。
実際住んだら大変なのかもしれませんが、しばらく住んでみたいと思いました。
イギリスと変わらないくらいの気温でしたよ。
とはいえ、本日のイギリスは快晴、ぽかぽかで春の陽気です!
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