Thursday 24 March 2011

ブラッドオレンジピール

朝食にはパンと紅茶(時々コーヒー)と果物というトリオがほとんどです。
パンはお店で売っているものを、飽きないようにいろいろ違うものを。
買い置きがない時はソーダブレッドを焼いたり、パンケーキにしたり。
でも果物はいつも同じ。バナナとりんご。
カットしてレモンかライムをしぼっておくと爽やかだし変色も防げる。
そしてこの時期はそれに加えて毎日のようにブラッドオレンジも食べています。

せっかくオーガニックなのだから皮も利用したいじゃないかと思い、容器に入れて冷凍してました。
毎日食べるから、皮もどんどん冷凍され、増えて増えて、そろそろどうにかしないとこのまま冷凍庫の主になってしまいそうに。

というわけで、砂糖漬けにすることにしました。
英語ではcandied orange peelとよぶそうです。

ブラッドオレンジピール製作過程。

完成。

70%カカオのダークチョコレートを買ってきてオレンジピールとともに食べました。
これで1週間はおやつの心配いらないわね、などという私の思惑をよそに、皆が(厳密に言うと夫が)ちょいちょいつまむのでもうあんまり残ってません。

この砂糖漬けを作る際に出た煮汁、これは捨てずにとっておいてお掃除に利用しました。
ほら、オレンジオイル配合の洗剤ってよくありましたよね。
まさにあれじゃないか、と思って。
我が家で唯一のフローリングであるキッチンの床を拭いてみました。壁についた油汚れなども拭き取りつつ床をせっせと拭いたのですが、これ、驚くほどきれいになります!
うちにある市販のクリーナー、環境には優しい商品なれど汚れ落ちに大いに不満があったのです。
しかしこのオレンジの皮の煮汁は環境に優しいだけでなく汚れ落ちもスルスル。ちょっと感動。
本当のところまったく期待してなかったのに。

果肉はおいしくいただき、皮もおいしいおやつになり、煮汁も優秀なお掃除液に。
柑橘類ってすごいな。

Wednesday 23 March 2011

2週間

震災からおよそ2週間が経ちました。

何度も記事を書こうとしたのですが、どうしてもアップする気になれずに今日にいたってしまいました。
すみません、今も何と言ってよいのかわかりません。
まだまだ問題は山積みで、津波の被災地の状況に加えてその他の地域でも放射能の問題なども出てきて、mimiromiさんのパスタの記事を拝見してたら、お米もパンも手に入らないからパスタを・・というその淡々と落ち着いた文章になんだか胸がしめつけられてしまったりして。
すみません、もちろんとてもおいしそうなんですよ!
報道で物資が不足していると聞いてはいても、実感がわかなかったのですが、そうかあ、本当に起こっていることなんだなってつらくなってしまいました。

家をなくしてしまっても物資が不足しても水が放射能で汚染されてしまっても、みんなそこで生活していかなければならない。
震災の影響を受けている人々の日々が一日も早く落ち着いて、もとの安全な環境に戻ることを心から願っています。

Wednesday 9 March 2011

好きな虫

好きな虫はなに?

と付き合い始めて間もない頃に茶助に聞いたことがあります。
一瞬の戸惑いののち、

えっと・・・好きな虫って普通いるもんなの?

と言われました。

え、いないの、好きな虫?

私はいます、好きな虫。
子供の頃からカマキリとミツバチが好きです。
めだかとアマガエルとヤモリも好きです。

熊本の田舎で育ったので、かなり野生派な女子でした。
虫捕りもするけど川で魚と蟹を捕まえるのがとくに好きで、イモリを飼ったこともありました。
野花とたわむれて育ったので、いまだに好きな花は梅のほかにはれんげ草にデイジーにキンポウゲだったりします。
捨て犬は拾って帰ってもすぐに大人の誰か(主に祖母)がまたどこかに置いてきちゃうんですが、それにもめげずに見るとついつい拾って帰るような犬好きの子供でした。
ペットにはチャボもいました。妹が友達からもらってきたツガイをいつしか私が受け継ぎ、どんどん卵をもたせてどんどん増やしました。
チャボはサイズも小さめで穏やかな性格なので膝にのせてなでても平気なくらいでした。

両親の実家は双方とも農家だったので一時は100頭にものぼった牛の世話の手伝いだとか、蚕のシーズンには蚕の世話を手伝うのが当たり前でした。別に強制されたわけではなく、遊びの一部だったのです。

息子も私の田舎で育ったのでやっぱり野生児です。
だけど動物はなぜか飼ったことがなく、カブトムシだのクワガタだのバッタだのアリだのアリ地獄だの「こんなのまで?」と思うような生き物をたくさん飼っていました。
麻呂の寝顔しか見てないなぁ、という日が続くくらいに仕事にかまけてばかりの私に代わって、彼を育ててくれた私の母の手伝いが大好きで、仕事が休みの日に
「ねえ麻呂、一緒に映画でも見に行こうか。」
と誘ってもたいてい、
「おれ映画行かん。ばあちゃんと草取りするって約束したもん!」
と断られていました。
彼にとってもまた、祖母の手伝いは遊びの一部だったようです。

イギリスには、少なくとも私の住む街には、カマキリはいません。
カマキリどころか、カエルでさえ数えるほどしか見たことがありません。
息子の大好きな生き物があまりいません。
リスくらいかな。
虫や爬虫類や水中の生き物が好きな麻呂には最初のうちは物足りなかったことだろうなぁと思います。
たまにカエルを見かけるだけで二人で大騒ぎしたくらいです。

日本の故郷では見たことがなく、こちらでたくさん見かける虫といえばマルハナバチがいます。
bumble beeです。
そうとうに可愛いやつです。
暖かい時期に裏庭でボーっとしていると顔の近くを飛んだりしますが、まったくあわてる必要はありません。彼らは花の蜜を求めて飛んでいるだけなのです。かなり顔を近づけても平気なのでその様子をしっかり見ることが出来ます。

二人で遊びに行った街の教会の床に飛べなくなったマルハナバチを見つけ、踏まれないように外に連れ出してあげる麻呂の図。
こういうショットを見ると、こんなクワガタもヤモリもいないところに連れてきちゃってごめんよ、と胸がチクリと痛むのでした。