Sunday 27 June 2010

カヨちゃんのくれたミニカー

熊本で1人暮らしをしていた頃、中学時代の友人カヨちゃんとよく遊びました。

ある日私の実家を訪れたカヨちゃん、小さな包みを渡してくれました。それは2、3個まとめて包装紙に包まれたミルキーと、車体に”Mötley Crüe”とペイントされたペパーミントグリーンのコンヴァーティブルのミニカー。
モトリークルーとは80年代に人気だったアメリカのバンドなのですが、若かりし頃の私はそのバンドのヴィンス・二ールにちょっと恋心(笑)を抱いていたことがあって、カヨちゃんはそのことを覚えていてくれたのです。

「雑貨屋に売ってたから。好きだったよなと思って。」
 って、カヨちゃん、それ嬉しいって!
そのなにげないプレゼントがあまりに嬉しかったからなのか、それとも包みの中身にインパクトがありすぎたからなのか(だって・・モトリークルーのミニカー!笑)、ちゃんと贈り物らしくたたずまいを整えてもらったミルキー達とともに目に焼きついています。

そのミニカー、今でも実家の私の所持品のどこかにあるはず。
何度も持ち物のリストラをしてきたのに、なぜかそのミニカーを捨てようと思ったことは一度もありませんでした。そして”心に残る贈り物”というと、真っ先に思い浮かぶのが、カヨちゃんのくれたそのミニカーだったりします。

Thursday 24 June 2010

麻呂のコテージパイ


食べてみるまでこれがシェパーズなのかコテージなのかはっきりしなかったのですが(息子、先生の話ちゃんと聞いとくように)、試食したらコテージパイでした。
息子の今週の調理実習のメニューです。
彼が帰宅した時はまだほかほかでした。

そうそう、IXYですが、1日1枚か2枚だけ撮影が可能になりました。
文字通り貴重なショット(笑)

Sunday 20 June 2010

郷愁をそそるもの

本日は晴天なり。

きらめくまぶしい太陽、カラリと乾いた空気、Tシャツのみでは少し肌寒いくらいの気温、小鳥達のぴーちくぱーちく。。。
こんな日は「イギリス最高!」と思ってしまいます。
日本の蒸し暑さを思うとあの気候に戻れるだろうかと怖気づいてしまいますが、でも日本ならではのものってたくさんあって、わざわざ日本から持ってきた、もしくは取り寄せたお気に入りの雑誌、例えば『暮らしの手帖』などを見ているときゅいんとホームシックになります。(そんなの私だけかもしれませんが)欲しい和の道具や食材のことを考えていて、気がついたらさらさらと絵に描いてました。

(こんなのんきなことに時間を費やすのは絶対私だけさ・・・)

そしてまた、こんな記事を見ても。
こちらでも、それからこちらでも紹介されている山椒、鮮やかなグリーンがなんとも美しい。
粉山椒しか知らなかったけれど、そうかー、実もまるごと食べれるのですね。
山椒は英語でJapanese pepper、花椒Szechuan pepperとは親戚のようなものらしいです。

Friday 18 June 2010

首を長くして待っていたもの

昨日出かけていた間に書留郵便が来たらしく、不在通知が残っていました。48時間おいてから取りに来るようにとしてありますが、郵便物の中身がなんであるか薄々予想がついている夫は
「そんなに待っていられるか」
と、今朝7時に郵便物受け取りの支所に出かけていきました。
さてその中身とは・・・。

予想通り、私達のパスポートと書類の山でした。
待っていたのは永住ビザ、
3ヶ月かかってようやく承認されました。

あーよかったー!

この為にテスト受けたり書類をかき集めたり(+お高い申請料払ったり)、けっこう大変だったのです。
政権が保守党の手に渡り(Lib Demに投票した人、裏切りとは思わないのだろうか?まわりのLib Dem支持者は大喜びらしいけれど、そこが私には不思議でたまらない。)この先またどうなるかわからないけれど、とりあえずほっと一安心です。

このブログを見てくれている八幡の叔母、妹よ、ビザ取れたよー!

今夜はLOVEFiLMから到着したばかりのAvatar見ながら祝宴だわ。

※それにしても移民局、噂通りおっちょこちょいというかズサンというか。私が同封した返信用のSpecial Deliverlyの封筒を使わずに、なぜ普通の書留で送ってくるの?ちゃんと重量分の郵便量前払いして切手も貼ってあったのに。他の用途に使いまわす気なのかしら?なんか小腹が立つけれど(=ちょっと腹が立つ)、とにかくビザが来たのだからよしとするか。

Wednesday 16 June 2010

ラザニア

麻呂の学年は去年と同様、この時期は調理実習が毎週あります。
今週彼が作ってきたのはラザニア。
先週パスタを手作りしておいて、今週はベシャメルソースを作り、完成させたそう。
帰宅した彼が見せてくれたのは、まだ少し温かい、りっぱなラザニア。
パスタマシーンを使うのが楽しかったとか、ベシャメルソース作りはrunnyなものがthickに変わる瞬間に感動したとか、生き生きと語っておりました。
おいしかったなぁ、息子のラザニア。
愛用のイクシーは相変わらず眠り姫で残念ながら画像は残さなかったけど、この味は忘れないよ。

Tuesday 15 June 2010

ワールドカップ

夫はスポーツ、特にチームスポーツや球技に興味がありません。
学生の時もやっていたのはフェンシングとかボクシングとからしいです。
しかも本人曰くなかなか強かったよう。
そんな彼は職場で男子だけの飲み会があるとスポーツの話しばかりで退屈するのだとか。
女性の同僚との方が話が合うとか言ってます。

さて、ただ今盛り上がっております、ワールドカップ。
外を歩けばイングランドの旗をパタパタさせて走る車のなんと多いこと。
それでイギリスにいてこの波に乗れないというのはある意味残念なのですが、私も夫もまったくサッカーに興味がありません。よってワールドカップも全然見ておりません。
息子1人が一生懸命日本を応援し、盛り上がっております。(息子⇒体育大好き+スポーツの祭典大好き)
余談ですが、ワールドカップの時期にはイギリスの警察や女性保護団体が警戒態勢に入るのだとか。
なぜならイギリスが勝つと、興奮したサッカーファンが泥酔して妻に暴力を振るうので家庭内暴力発生率が上がるからなのだそうです。その率なんと30%。
サッカーファンがそんなサイテーな輩ばかりではもちろんないのでしょうが、我が家のすぐそばにパブがあり、イギリスチームの試合がある夜はやかましい酔っ払い達の声で、3階の二重窓の部屋で寝ている私達でさえ目が覚めるほど。
こっちが暴れてやりたいくらいだ。
でもこんな私でもジダンだけはとても好きでした。(あれ、関係ない?)

Monday 14 June 2010

キッチン

「スランプです」などと、どよんと空気を淀ませていたのが金曜日。
そのスランプをあっさり脱したのが土曜日の夕方。
女心はイギリスの天気のようにくるくる変わるのだ。

最近なぜだか、10代の終わりから20代の始めにかけて読んだ本が読みたくて読みたくて仕方がないのです。
10代の私は外国文学にしか興味が持てず、とくにゲーテとサガンとデュラスに心酔していたのですが、20代になる辺りから吉本ばなな、山田詠美、村上春樹が注目を浴びて3人の本は出るもの出るもの片っ端から読みました。あの3人のおかげで日本の文学、大衆小説も読むようになったんだなあと思います。
それで今、なぜかむっしょ~~~にサガンの作品と吉本ばななの「キッチン」が読みたい。
なんなのだろうこの感じ、まるで妊娠して食の好みが偏るかのごとく強い欲求をそれらの本に感じてます(笑)
ちなみに私がサガンの作品と言うとき、それはもう朝吹登水子さんの訳でしかありえません。
新訳もあるのかもしれませんが、いや、私は朝吹訳のサガンでないと落ち着かないのです。
英訳で読んでみたらどうなのだろう?
同じ感覚が味わえるのかしら?

「キッチン」は読んでいてとてもとんかつ(カツ丼)が食べたくなったことを覚えています。

Friday 11 June 2010

台所に座して思ふ

ここのところ、おそらくハーフタームが開けた辺りから私なんかヘンなのです。

様々な『初めて』がからまって2008年春にスタートした新生活・・・
1人暮らしの時以来、○○年ぶりに持つ自分だけの台所が嬉しくて
あんなに毎日毎日、作ってみたいもの食べてみたいものであふれていたのに。
どんなに疲れていても、ひとたび台所に立ってお料理を始めるとたちまち充電されて疲れや憂鬱なんぞ吹き飛んでいたのに。

これ食べたいからこれ作ろうとか、この食材が使ってみたいからあれ作ろうとか、そういったインスピレーションみたいなものが、まったく沸かなくなってしまったのです。
とりあえず毎日のごはんの支度はしているけれど、昨日なんて宅配で取り寄せた鮭丸ごと1匹、その3kg近くの巨体の鱗をとり、なんとか3枚におろして小分けして冷凍などといういつもなら心浮き立つ作業をしても、まったくときめかず。
息子の通う学校のバザーに出すものを作らねばならないけれど何を作るか考えるのも億劫で、苦痛に感じている私がいるのです。

もしかしてこれって、ちょっと時期はずれの五月病?
それともあの、女性特有の、ホルモンに多大に影響される更年期障害?
それはまだまだ先だと思っていたんだけどなあ。
でも友人は同世代で更年期障害の女性もいると言っていたなぁ。

ま、いずれは来るものだ。
そん時はびびらずにどんと迎えてやるさ。

ふと昔の同僚のことを思い出しました。
彼は私より3、4歳年下だったのですが、同期なのでいつもお互いに言いたいことを言っていました。
彼にとって私は口の減らない女だったでしょうが、あちらさんはあちらさんで口の悪い男で、しょっちゅう年齢のことでからかってくるので

『アータだっていずれはこの年齢になるんじゃん。』
と言うと

『まあねー。でも追い越してあげることはできないけどね。』
だって。
悔しいけど、笑うたわ。

Thursday 10 June 2010

辛いです

辛口かもしれません、今日のワタクシ。
息子に 『喰い倒れ担当、略して”喰いタン”』と呼ばれるからにはシャキーンと箸をかざして食い気たっぷりの記事ばかりでいきたいものですが、人間、考える葦でもありますからいろいろあるのです。

 * * *  

来客のときたまたまかけていたヨーヨー・マの弾くバッハのCDを客人が気に入り、夫は彼女にも同じCDをプレゼントすることにした。
それは私がとても気に入っているもので、彼女がそれを気に入ってくれて、さしもの我が低きボタン鼻も内心高々であったけれど、その鼻にすぐさま皺を寄せることになった。
”Yeah, it's nice music. Very relaxing, isn't it?”
と夫が言ったからである。

ここではっきり言いたい。
”nice”や”relaxing”なんて他に言いようがない時に使う言葉である。
旅先がrelaxingだったとか、人物がniceとか言うのはまあいいとして、音楽にniceやrelaxingなんて、絶対言わない方がいい。私は職場で全然趣味じゃない服やなんだかよくわからない美術品に対して「素敵じゃない?」と同意を求められたとき、いつもIt's niceと軽く言ってすませておくほどだ。(ごめん、マネージャー)本当に好きならbeautifulとかbrilliantとかstunningとか、せめて”It's good.”や”I like it.”と言う。
なんでもかんでもナイスナイスって、ワンセンテンスに5回くらいlikeを使う語彙の乏しい若者じゃあるまいし。いちいちエクスクラメーションマークのつく文章みたいで気持ち悪い。

結局そのCDはその日見つけることができなかったので夫は客人のためにコピーを作ってあげたのだが、その間私が威嚇する猫のようにシャーッ、フーッと密かに背中の毛を逆立てているのも知らずにさらにniceを連発していた。

 * * * 

あ~、ちょっとすっきり。
いつもなら後で本人に言うところだけど、このことは私の胸におさめておくことにしました。
いや、村上春樹氏の奥さんみたいに日記に記しておいてもよかったかもしれないな。

Tuesday 8 June 2010

心に残るおべんとう

義父と彼の新妻(ふふふ)が帰るその日、彼らのためにpacked lunchを用意しました。
おそらくホテルで遅めの朝食を食べてくる二人は満腹のためランチは電車の乗り換えの時にでも食べることになるだろう、と夫と私で同じことを考えていたのでした。

2人とも特別変わったものなどは好まないであろうためシンプルにハムとレタスのサンドイッチに食べやすくカットしたフルーツ、冷たい方がおいしいから保冷材も入れて、その他おやつも何種類か入れました。(WalkersのTeriyaki flavourのcrispsも入れてちょっぴり日本の味を演出・・か?) ごくごく簡単な”遠足のお弁当”のようなもの。
しかしプラットフォームで電車を待つ間にそれを渡した時の2人の喜びようといったら、それは予想だにしないほどでした。ハグとキスの嵐。その後もテクスト(携帯のショートメッセージのことです)や電話でとてもおいしかった、very delicately doneなどと、賛辞をおしまない義父達に、私達は喜んでもらえてよかったと胸を撫で下ろしたのでした。

そこでふと思い出したのが、最後に誰かに作ってもらったお弁当のこと。
それは渡英前にビザを申請するため大阪まで出向いた時でした。
息子と2人で行ったのですが、母が移動中買わなくてもよいようにと、お弁当を持たせてくれたのです。
おむすび二つとあとおかずや漬物が入っていたのですがおかずの内容は忘れてしまいました。
でも食べながら、「ああおいしいなぁ」とじんわりとしたものを感じていたことははっきり覚えています。
あれが私の、「一番心に残るおいしいお弁当」だったな。
 
お料理は愛情というけれど、お料理は技術ですと「100文字レシピ」で川津幸子さんが言っていて、彼女のいわんとするところもわかるのです。そうです、技術は大事です、もちろんですとも。
でも結局のところ、食べる人のことを思いやった料理や相手の喜ぶものをと心を配ったものほど心にしみいる味というのはないのではないかと思うんだなぁ。。。


電子画のぱたりと途絶えたこの電信日誌に
「字ばっかりでめんどくせーなー」
とお思いの御仁もいるやもしれませぬ。
しかし拙者、そのようなことはおかまいなしに次は『心に残る贈り物』のことを書く所存でござる。
(この口調、一度始まるととまらないのでござる)

Saturday 5 June 2010

休暇のはなし

ここ数日間、義父達が私達を訪ねて来てくれていました。
義父の奥さんとはこんなに長い時間一緒に過ごしたことがなかったので、彼女のことを知るいい機会になりました。私のこともある程度こんな感じ(ぼやっとしているとか、実は辛口だとか)だとわかってもらえたろうと思います。
よく話しました。話しすぎて、もう途中から文法が怪しくなっていた私。
昔カナダ人の同僚が、ずっと外国人(この場合日本人なのですが)に英語を教えていると自分の英語があやしくなってきて授業中にI likes me my beerなどと言ってしまうと笑っていたのだけれど、私は義父の奥さん相手にI thinks buy him no toyなんて舌がもつれそうでした。いや、実際もつれていたに違いない。
観光なぞしているうちはよかったのだけれど、3日目ともなると話題も乏しくなってきたので自分の好きな分野で話しをすすめた所、彼女がJane Austinのファンだということがわかりました。
Jane Austin! 読んだことはないけれど、彼女のイメージにこんなにぴったりな作家がいるだろうかと内心指をパチンを鳴らしていました。私もいつかPride and Prejudiceを読んでみようと思っていたので話はなかなか盛り上がりました。

まわりで義理の家族と相性がよくなくて、という話をたまに聞きます。
その点私は幸運かもしれません。みな善良で心が広く温かい人柄で、会うたびに温かい気持ちにしてくれ、エネルギーをくれます。
しかしそれでもやはり、年に何度か会うくらいが私にはちょうどよいかな、と思います。
リベラルな私と茶助に保守的な義父とその妻。
時々会うからこそ、見解の相違に注目するよりも、共通点を見つけて喜ぶことができるんじゃないか、、、と自分を知っているのでそう思います。(干渉されるのが大の苦手で本来は集団行動が得意ではないときているし・・・)

カメラ、相変わらず壊れたまんま。
キゲンがいいときは動いてくれます。
ホリデーの写真も、義父たちのために料理したスンバラシイ(ふっ・・)夕食も撮らずじまい。
今度からペイントのソフトを使って挿絵でも描くかな。。。(うそ、うそです)